しなやかなナポリスタイルに、にじみ出る色気のジャケット「スティレ ラティーノ」(STILE LATINO)購入レポート!!

インポート,ジャケット

新型コロナウイルス騒動が治まりをみせない。このままだとオリンピック開催も困難ではとコメンテーターは囃し立てるが、実際のところ、この新型コロナウイルスについて皆誰も良く理解してないのではと思う。そういう拙僧も同じですがw
空気感染、飛沫感染と果たして感染手段が明確に判明してない現状では、手洗いが有効と言うが、果たして消毒も有効かも分からないし、色々と考えると結論が出ない今日この頃。

しなやかなナポリスタイルに、にじみ出る色気のジャケット「スティレ ラティーノ」(STILE LATINO)購入レポート!!

「スティレ ラティーノ」(STILE LATINO)とは!

ナポリスタイルの開祖といわれるヴィンツェンツォ・アットリーは、イギリスから影響を受けたイタリアの紳士服をナポリ人の仕様に変化させ、現在「ナポリ仕立て」と呼ばれるパルカポケットやマニカカミーチャを発明したその人です。ナポリの地では伝説のサルトリアの家系としてアットリー二家は代々サルトとして受け継がれて来て、そのブランドを受け継いだのが、息子のチェザレ・アットリーニ。

「チェザレ・アットリーニ」の服は、ナポリの男を象徴する立体的な作りと柔らかで軽やかな生地、肩の付け根のマニカカミーチャのギャザー、4つのボタンが重なるようについているキッスボタンなど、ナポリの美意識から生まれた洒落たディテールなどが特徴です。正統派ナポリ仕立ての「チェザレ・アットリーニ」はまたたく間にイタリアブランドの頂点までに駆け上がり、世界最高峰と言われるキートンやブリオーニと並ぶ、いえ、その上をいく「サルトリア」として、その名を馳せています。

伝説のカッターであった祖父の名を継いだアットリーニ家の長男、ヴィンチェンツォ・アットリー二が2004年に立ち上げたブランドが『Stile Latino』(スティレ ラティーノ)です。
ヴィンチェンツォ・アットリー二氏はあるインタビューで、「ブランドを立ち上げるとき、フォーマルから少し距離をおくのが狙いでした。完璧なフォーマルではなく、少し柔らかな男らしさを追求した結果、『ラテンの男』をキーワードにしました。男らしい服装にプラスして、少しセクシーな香りを漂わせるスタイル。それが『スティレ ラティーノ』と命名した理由です」とコメントを残してるように、ブランドのコンセプトは『ラテンスタイル』。
彼の作る服はクラシックなテイラードを基本としながらも、コンパクトなサイジングによるモダンなシルエット。独特の色味、素材感のある生地には彼の強い拘りが伺えます。熟練職人達の手仕事から生み出されるディテイルの美しさ、そして快適な着心地が特徴で、昔ながらのテーラードな縫製であってもシルエットは明るく陽気なラテン系をイメージしている。

スティレ・ラティーノはチェザレ・アットリーニのセカンドラインの位置付けですが、セカンドラインというと、ただ単に「お手軽な」「廉価版」という意味合いになりますが、スティレ・ラティーノはチェザレ・アットリーニにはできなかった「革新的なコレクション」(ラテンスタイル)を発表するブランドとして、保守的なチェザレ・アットリーニとは一線を画する存在に成長していくのです。それにセカンドラインとしてもその価格は廉価版としての領域を超えており、一着20万を軽く超えるモノばかりです。

緩やかな曲線を描く
太幅のピークドラペル

Y型6ボタン配置

フラップポケットとチェンジポケット

伊勢丹謝恩会で見掛けたダブルの貫禄!!

2019年12月末日。新宿で開催された伊勢丹謝恩会でぶらぶらと物色してると、一着のダブルジャケットに目が止まりました、そのジャケットは『スティレ・ラティーノ』。

肩先に届きそうなほど雄々しいピークドラペルの6ボタンのダブル。試着で袖を通せば、フィッティングはしなやかに巻き付くかのように身体のラインに沿い、優雅で上品なのに、男らしく色気あるシルエットを描きます。タートルネックニットを合わせれば、甘すぎないモダンな印象に着こなせます。生地の素材はキャメル100%でウールより軽く、ドライなタッチですが、ふんわりと空気を纏うような軽さで上質な生地と直ぐに分かります。一説にクラシックなスタイルは、「生地がスタイルの80%を印象づける」といわれるほど、生地選びはブランドの「顔」を映し出し、『スティレ・ラティーノ』の目指す独特の色味、素材感のある生地の高級感のこだわりが強く感じられます。

クラシック服はミリ単位の微細なラインの引き方とアイロンワークで、シルエットと着心地を操作しますが、スティレ ラティーノの裁断線は大きなカーブが迷いなく引かれています。太幅のラペルから裾まで続く稜線と、絞り込んだウェストは見事に呼応していて、アームホールは高くスリーブは細く、いせ込み量をたっぷりととることで袖山は丸々としているのに、決して野暮ったさを感じさせず、ナポリスタイルを融合させた逸品です。

『スティレ ラティーノ』のジャケットを見て試着をした段階で、買おうか買わずに帰ろうかと迷いに迷ったのですが、初日では購入することを断念!!理由は簡単です、30万の半値近くで高いから(笑)それでも見た目に貫禄のダブルジャケットで、使い勝手の良い無地ネイビーには魅力を感じます。長く着続ければランニングコストも回収できるかと思いますが、迷いますね。インポートも上を見るとキリが無くなりますし、高ければ良いとも限りませんが、試着した段階では『スティレ ラティーノ』の実力は十分に感じたので、ココは冷静になろうと、2日後に再度来店して『スティレ ラティーノ』のダブルジャケットが残ってたら、購入しようと決めました。衝動買して後で後悔するよりも、少し考える時間も必要ですし、プライスもお高いので在庫が残ってると判断した為です。

2日後、再度新宿の伊勢丹謝恩会に訪れると、インポートブランドの在庫がかなり無くなってる中で、『スティレ ラティーノ』のダブルジャケットは残ってました(人気がないのではなく、高いからだと思います)。再度試着して、「やっぱり欲しい」という気持ちが高まり、思いきって買っちゃいました。お陰で友の会の残高はゼロです(涙)。
濃紺ジャケットに裏地がワイン生地、そして茶色ボタンと、見てるだけで色気が有るなって思います。しなやかなキャメル生地で着心地も良いです。買って失敗はなく、どんな着こなしにをしようかと迷いますが、色々と考えれば考えるほど『スティレ ラティーノ』の実力をフルに感じ、色々と着こなしてみたいと思うこの頃です。

本切羽仕立て

生地キャメル100%仕立て

まさに秀でてる逸品