『ギリシャ人の物語 I』を読んで

本、CD、DVD

  • 全国に大寒波がやって来て、明日は沖縄に40年ぶりに雪の予報。寒さに凍えながら帰りの電車で読書タイム。

年末、購入した『ギリシャ人の物語 I』を読み終えて。。。

塩野七生氏の作品に最初に出会ったのは、20年前。
『コンスタンティノープルの陥落』の作品は、イスラム社会とキリスト社会の激闘の始まりとビザンチン帝国滅亡を告げる戦いを描いた作品で、中国歴史の好きな自分にとっては初めての西洋の歴史の門を叩く作品に巡り合えました。

その後は、塩野先生は皆さんもご存知の『ローマ人の物語』の大作を紡ぎ出すのですが、その著者が何故古代ギリシャ歴史を書くのか?本を手に取って不思議でありませんでしたが、冒頭の『読者への手紙』を読むと、ローマ帝国崩壊後から中世まで書き綴った作者が、古代ギリシャと向き合う気持ちになったのかが良く分かります。

1巻目を読み終えて、率直に感じたことは話の展開が早く感じますね(^_^;)
これで残り2巻持つのかなと、正直に思いました。

本作品はギリシャの神々から始まり、前449年のカリアスの講和成立まで筆は綴ります。そして最大の見せ場は古代ギリシャの最大の戦役、ペルシア戦役。量で攻めるペルシア帝国に対し、スパルタとアテネはいかに戦うのか?

しかし、同じギリシャ人がこうもバラバラとは、ある意味おかしいです。
一番可笑しく感じたのは、スパルタ人。
陣形を変える為に右翼から左翼に移動すれば元の右翼に戻るし、敵が攻めてきても呑気に競技会が終わるまで、出兵をしないと言い出すは。。。

まあ、その辺は皆さんに読んでもらうとして、古代ギリシャ歴史の入門書としてはオススメです。

最後に、塩野先生も冒頭で綴られましたが、何故ローマは長命で、ギリシャは短命の終わったのか?

ギリシャ人とローマ人の違いは?

そして、読み手の我々日本人は何を感じ学ぶのか?

そんな風に語りかける塩野先生は我々問いかけてきます。

興味のある方は、是非手に取ってみてはいかがでしょうか?

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