憧れのイザイアのスーツ買っちゃった。

インポート,コーディネート,スーツ

男性ファッション雑誌「メンズEX」を買いに書店に向かったら、何と隔月刊誌に変更され、それに伴い「メンズCLUB」も同じく隔月刊誌に変更。拙僧の記憶が確かな「メンズEX」編集長は女性に変わってから、ファッション雑誌テイストが旅行などの情報テイストへとシフトしたのが、発行部数の減少に繋がったのかなと、個人的な感想です。ただ世の中の流れは、職場は脱スーツの流れが強く、大手銀行も試験的にスーツの着用を廃止する流れ。それだけオシャレに気を使う男子も減ったのかもしれないです。

伊勢丹紳士ファッション大市
イザイア「グレゴリー」スーツ購入レポート

伊勢丹紳士ファッション大市に置いては、何度もこのサイトで述べてますが、大市でのインポートブランドの出品されてる数が少なく、殆どの在庫をクリアランスセールで売り切れてる為か、食指を動かされる逸品に巡り会えなかったのが、今回の伊勢丹紳士ファッション大市。スーツかジャケットでも購入しようと気合を入れたのですが、サイズの合うモノや気に入った柄が見当たらず、一瞬買おうかと悩みながらも帰ろうかと思ったのですが、最後の最後に気になって購入したのが、憧れのイタリアインポートブランド、イザイア。

イザイア(ISAIA)とは?!

1957年、エンリコ、コッラード、ロザリオのイザイア3兄弟によって、手作業にたしかな自尊心、最高峰の技術を持ち合わせた「サルトリア」が軒を連ねるイタリア中南部に属する「ナポリ」で創業されました。イザイアの発祥の地、ナポリのカサルヌォヴはイタリアでも他に類を見ない土地で、15,000人の住民のうち7,000人が仕立屋を営んでいるという町です。

そのような土地で、イザイア三兄弟は少人数の非常に有能な職人達を雇い会社を設立し、イザイアは、その後今日まで続くナポリの仕立て技術を新たな高みまで持ち上げる会社へと成長を遂げました。クラシコイタリア協会に属する伝統ある名門サルトでありながら、現代のエッセンスをたくみに取り入れたどこかしらモダンテイストな雰囲気漂うスーツ、ジャケット作りに定評がある。

また、イタリアにとどまらず、フランスのパリにかまえる「メゾン・ド・クチュール」から信頼を寄せられています。1980年代後半に訪れた「クラシコイタリア」ブームの牽引ブランドとして広く日本中のクラシコ好きに知られるようになり、21世紀には“モダンサルトリアル”という名称でISAIA<イザイア>は呼ばれるようになります。

イザイアが特筆すべきは、トータルブランドの階段を一気に駆け上り、トップブランドの地位を確立したことに有ります。

スーツやジャケットの特定の顧客を対象としたサルトリアという世界から、いち早く脱却して、トータルブランドへメインとしたスタイルに移行したのも、イザイアは他の競合他社(バルバ、ルイジボレッリ)よりも早く、グローバル戦略としてアメリカ市場への上陸を果たしたのも、ファクトリー化してから間もないころだったようです。5年くらい前なら、ベルベストやカルーゾと同じ地位に居て、イタリアインポートの御三家(勝手に命名)と呼ばれたのですが、イザイアが毎シーズン新作を発表するたびに、イザイアの価格はうなぎのぼりように高騰し、現在スーツを1着購入する価格は、5年前はイザイヤのスーツは2着購入出来るでしょう。ベルベストやカルーゾも価格は高騰しても、イザイアほどでは無いです。まさにイタリアのハンドメイドの巨匠です。

イザイアを購入する購買層も、それまでのちょい悪オヤジが好みそうな派手めなジャケットよりも、中高年の購買欲が強い富裕層のステイタスを好む男性にシフトした感じでしょうか?と個人的には思います。

裏地のイザイアのロゴ

ミシン縫いの本切羽

ダブルの裾上げで4cm幅

マーベルトは珊瑚のマーク

ジャケットでなく、パンツにタグが有るとは

男の艶を表現するマエストロ、イザイア!!

伊勢丹ファッション大市に於いて、エルネストのスーツが展示されてたのですが、色合いはブルーで綺麗に見えたのですが、生地を触った感触が春夏モノの薄さは無く、逆に秋冬モノの厚みに思えて今買うべき生地では無いと思ったのですが、店員さんの話に寄ると、春夏モノでも生地の厚みが有るのも最近の流行とか!?汗っかきの拙僧には勿体無い感じ、迷いながらも他のブースに足を向けると、イザイアの展示で見かけたスーツに一目惚れ。

イザイアのスーツはソラーロ仕立てのスーツ。色の違う2本の糸を交互に紡いだ為に、パッと見ると色違いが青の縦線は交互に見える縦縞模様に感じますが、着た時に縦線が遠目からだと立体的に見えるように考えた生地。仕様されてる糸は150’Sのウール100%。イザイアは生地の素材選びは、業界随一と定評が有ります。色合いも明るいブルー系に近く、まさに春夏モノで見れるだけで気分がトキメク。

イザイアは日本の芸能人にも人気で、メンズEXで特集記事を組んだ中井貴一氏や、歌舞伎俳優の方々がテレビを通して着ているのを見ると、男の艶を表現するマエストロとして、日本芸能界もイザイアは人気なのでしょう。

さてと、エルネストとイザイア。
どちらを買おうかと迷いに迷って、イザイアに軍配。
(ゴメンね、エルネスト。)

半値のセール品と言っても、価格はイザイヤが断然高く20万に届かない程度。逆にセール品でなければ、40超えなど買わずに見てるだけで終わりです。毎月の友の会の積立のお蔭で、何とか手が届いた。お蔭で残高はゼロで何も買えないwww

実際に試着をしてみると、サイズは46でジャスト。
肩周りは程よくフィットし、拙僧のために作られたかのような錯覚に陥り、まさに買ってくれと言わんばかりに、鏡から訴えてくる存在感は、購買欲の迷いを吹き飛ぶほどの威力。そしてナポリ伝統の物づくりとが高次元で融合して作り上げられる服は、美しい佇まいで拙僧を魅了して止みません。男の艶を表現するマエストロの実力なのでしょう。

スーツの細部であるポケット、サイドベンツ、ボタンホール、後ろのステッチのフィニッシングの工程は手作業によって縫製されます。仕立てに於いては、袖山をいせこむ特有の方法を持っており、その方法によって袖が自然な立体感を作るので、腕回りは自由な動きに柔軟に対応でき快適さと生み出します。袖自体にその快適な着心地の秘密である充足感があり、人が服を着ていることの定義で物事を捉えている証拠です。

胸元のフラワーホールに飾られて珊瑚のマークは、長年「イザイア」のシンボルとし輝き続けてます。襟元を裏返すと、裏生地が派手な模様生地(当スーツには施されてませんがw)が施されてるのも、イザイアの特徴で隠れた細部にまでに、イザイアの息吹が吹き込まれてます。

フラワーホールには、イザイアの象徴、珊瑚のマーク

イザイヤと言えば、襟元の裏生地

付属のボタンなどが小袋に

イザイア専用ハンガー

スーツ:イザイア グレゴリー サイズ46
シャツ:ギ・ローバー セミワイドカラー ホワイト
チーフ:ルイジ・ボレッリ

シンプルのコーディネートした上記は、「身に纏う芸術品」とまで評されたカッティング技術、ISAIA【イザイア】には秀逸な逸品の証といえます。ホワイトのカッタウェイの上にイザイヤのスーツを羽織るだけで、ここまでも艶っぽく表現すると恐れ入りますし、イザイアがここまでこだわるのは、「服を着るということが人の個性の一面を伝える手段である」の表れでしょう。

今現在、品質と価格においてイザイアより優れているイタリアのハンドメイドの商品は無いといっても過言ではないでしょう。

「細部(ディテール)に神が宿る」

イザイアのスーツを手に取ると、この言葉を思い出して、洋服は着る人にとっての芸術であり、歴史を表現するマエストロの一面も覗かせるイザイアなのです。

イザイアのスーツを手にして感動で心がいっぱいの拙僧にとって、最後に言えるのは、『憧れのイザイア、ついに買っちゃた』の一言です。(笑)