ショックウェーブ治療の実用性と効果!!

一口馬主

今年の金杯は見事にハズレて、新年早々からスタートダッシュが切れなかった拙僧ですが、今月も愛馬が出走予定なので温かい目で見つめたいのですが、最新情報のコメントには色々と気になる用語が出てきたので、今回はその用語について色々と調べた結果を載せたいと思います。

ショックウェーブ治療の実用性と効果!!

我が愛馬の最新情報のコメントをチェックしてると、「ショックウェーブ治療」の文言を良く見掛けます。

例えば、ロードスラッシュの最新情報のコメントには、
「12月17日(火)に乗り始めてハロン20秒まで進めたものの、背中の疲れが抜け辛い感じ。21日(土)に獣医師の診察を受けた上で、ショックウェーブ治療を行なっています。23日(月)はウォーキングマシン。24日(火)に調教を再開しました。」

更には、スペラーレの最新情報のコメントにも、
「左トモに疲れが見られるという報告があり、獣医師とも相談し今週一杯は無理せず調整してもらうことにしました。怪我等ではなく筋肉の痛みと診断。ショックウェーブ治療の効果もあり、左トモの疲れは大分良くなってきています。年末からトレッドミル調整を開始し、今週から馬場コースで2000mのキャンターで乗り出しました。乗り出し後の状態を見つつ進めていきます」

競走馬は疾病や病気により治療を行うんですが、治療方法は意外と知られて無く、疾病によっては長期治療などの結果引退になるケースも有ります。今回2頭に施術した「ショックウェーブ治療」はどんな治療で、どのような効果があるかと疑問に思って色々と調べてみました。

ショックウェーブ治療とは!!

現在トレセンや育成牧場で、通称ショックウェーヴと呼ばれる体外衝撃波治療機器という医療機器が頻繁に使用されています。ショックウェーブを直訳すれば「衝撃波」になります。かなり痛い治療方法かと想像して、我が愛馬は大丈夫かと気になりますが、そもそも体外衝撃波を使用した治療としては、人間の腎結石、尿管結石などを対象に行われていて、それ以外にもサッカー選手のベッカムも疾病への治療に使用したと言われている。人間にも効果が有るならばと、競走馬にも有効と考えて転用されたのです。そして、競走馬たちに対しては骨や筋への疾病に対して使用されて、効果が有ると考えられるようになりました。

競走馬に施術される「ショックウェーブ治療」体外衝撃波治療法と放射状衝撃波治療法の2種類に分類されて、疾病よって行う施術も変わってきますが、大まかには次の疾病に施術されることが多いです。

・腱・靱帯の損傷
・管骨骨膜炎(=いわゆる “ソエ”)
・骨折や関節症
・筋肉痛
・創傷治癒

など 様々な問題に対して、「ショックウェーブ治療」は痛みを取り除く効果が有るとされて、広く一般的に使用されています。治療方法は 基本的には 鎮静下で行いますが、患部にジェルをつけて 体外からプローブを当てて行う治療のため、馬への負担はほとんどありません。また衝撃波という名前や使用時に多少音がすることから「怖い・痛い治療なのか?」と思われるかもしれませんが、実際治療中の競走馬が暴れることはなく、むしろ気持ち良さそうに治療されていることも多いです。
では、実際に「効果が有るか?」という問いに対しては、或る獣医師のコメントは拝見すると、「筋肉痛や疲労回復には効果が有るが、骨折の治療には理論的は回復を早める効果が有ると言われますが、経過観察段階では確定的とは言えない面も有る」とのコメントでした。
では、何故「筋肉痛や疲労回復には効果的なのか?」の問いに対して、或る調教師のコメントが謎を解明するヒントが有りました。「ショックウェーブ治療によって刺激を与えて、血行促進を促すことで、治癒の促進を図る効果があると考えて、処方してもらっております。特に筋肉の奥深い部分の血行促進を促したいというケースでの処方は多いです。」簡単に言えば、ショックウェーブ治療によって血行促進効果を促す治療ということになり、競走馬に疲労回復や筋肉痛に治療を行う回数が増えてきたのです。

ショックウェーブ治療のデメリット!!

ショックウェーブ治療自体には副作用は確認されてません。ショックウェーブ治療に置いて注意するべき点は、その有効性(痛みを取り除く効果)に誤解を生じる可能性が有る点です。そもそも誤診で筋肉痛と誤った診断を行い、ショックウェーブ治療を行って痛みが無くなっただろうと思い込んで、早期調教を始めたら、治療前よりも症状が悪化するケースが多く見られるケースが確認されてる点です。この場合は獣医によって十分な経過観察を行ってからの調教再開が望ましいです。

以上が、ショックウェーブ治療について調べた事ですが、我が愛馬は筋肉痛、若しくは疲労回復の為に治療された思いますが、今後の経過にも注目していきたいと思います。競走馬もアスリートなので、日頃のケアが重要性を気付かせて貰ったのと同時に、調教師やスッタフは早期競走復帰して欲しいと創意工夫に努力が絶えないことにも気付かせて貰いました。