今年のイブは独りぼっちのクリスマスイブを過ごす予定です。この歳になると、独りぼっちでも全然気にしないタフさが身に付いてしまい、婚期は遅れるなって感じます。どうせ、結婚もしない独身男性にはサンタさん来ないので、自分用プレゼント購入しました。でも、自分へのプレゼントは後何回贈るのかと思うと、少し凹みます(笑)
恋い焦がれ憧れた靴、クロケットアンドジョーンズ『モールトン』購入レポート!!
自分のXmasプレゼントとして何を買おうかと色々と考え込んでたら、偶々ネットで見かけた憧れのCROCKETT&JONES(クロケット&ジョーンズ)の『モールトン』を発見!!しかも、革が別注仕様になっており、通常のMORETON(モールトン)はカーフ素材ですが、繊細なシボが入ったペブルグレインレザーに変更。これによってブリティッシュな雰囲気が増し、オシャレな装いを醸し出します。思わずポチッと逝っちゃいました。
クロケット&ジョーンズが数多くの名作を世に送り出してきた中で、名品と名高い『MORETON(モールトン)』。イギリスでは「エプロンフロント」と呼ばれているUチップのダービーシューズ(外羽根靴)は、エドワードグリーンのDOVER(ドーバー)やジェイエムウエストンのGOLF(ゴルフ)、パラブーツのCHAMBOR(シャンボード)など、このカテゴリーには名靴が数多く存在します。
しかし、クロケット&ジョーンズ『MORETON(モールトン)』には秘話が存在します。どこまでも美しく洗練された印象の強い革靴とも呼ばれるJOHN LOBB(ジョン・ロブ)。ジョン・ロブが2016年に復活を遂げた往年の名作UチップBARROS(バロス)と呼ばれる名靴が御座いますが、そのBARROS(バロス)の開発・生産にOEMとして携わっていたのが、実は何を隠そうクロケット&ジョーンズです。後にBARROSの生産は中止されますが、デザイン変更を加えクロケット&ジョーンズから登場したのが、高貴な血を引く名靴MORETON(モールトン)です。
Uチップダービーはカジュアルな印象が強いですが、クロケット&ジョーンズのMORETON(モールトン)は、トゥに丸みを帯びたコンフォータブルな木型292(ジョン・ロブのBARROSは木型2998と同じ型)を採用しつつも、羽根の付け根部分からU字を描くモカ縫いまでの距離を長くとることによって、ノーズを長く見せ、洗練されたフォルムを実現しています。また、トゥまわりの高さが低めに抑えられている為に、フレンチトラッドを彷彿とさせる完成された普遍的デザインで、カジュアルはもちろんスーツやジャケパンにもばっちり合うので、オンオフ問わず大活躍します。さらには、悪天候をものともしないリッジウェイソールなので、雨の日でも安心して履ける仕様に仕上げてます。
CROCKETT&JONES(クロケット&ジョーンズ)とは
「CROCKETT&JONES(クロケット&ジョーンズ)」は、1879年に英国靴の聖地と言われるロンドン北西の都市ノーザンプトンで創業した高級靴メーカーです。チャールズ・ジョーンズ氏とその義理の兄弟ジェームス・クロケット氏によって設立されました。丁寧な手仕事に裏打ちされた高品質なグッドイヤーウェルト製法の靴は、その洗練されたデザインと履き心地の良さから数ある英国の靴メーカーの中でも高い評判となり、英国内にとどまらず世界へと広まっていきました。クロケット&ジョーンズの最大の特徴は、世界中で最も多くの木型の種類を有する靴メーカーとして、靴作りのデザインバリエーションや素材選びについて優れたノウハウを有していることにあります。それは、ポールセン・スコーン、ジョン・ロブ、ジョージ・クレバリーといった伝統的なハンドメイドのビスポークシューズを高級既製靴ブランドとして製品化させた実績でも証明されています。もちろん、確かな品質への評価も高く、妥協することない伝統的な靴作りの基本はそのままに、徹底した管理体制の下、一足の靴を作り上げるのに約8週間を要する質実剛健な靴作りを貫いています。材料の品質や工場の管理、生産工程にも妥協することなく、その品質と技術を駆使して作られた靴は、2017年にチャールズ皇太子よりロイヤルワラントを授与され、晴れて“英国王室御用達”となりました。

開封の儀!!
世界中から愛され続ける『MORETON(モールトン)』
クロケット&ジョーンズ『MORETON(モールトン)』は、名靴として雑誌でも度々取り扱われ、ビームスやユナイテッドアローズにも陳列される名品です。個人的には靴の形は好きなのですが、店頭で見てると革の素材がカーフ素材で、見た目の色合いがちょっと黒色に深みが無かったのですが、別注として革の素材をペブルグレインレザーに変更した『MORETON(モールトン)』は麦粒状の型押しがされたスコッチグレインレザーよりもシボが浅くて細かいので、ブリティッシュな雰囲気のグレインレザーでありながら朴訥としすぎず、品のある見た目でコーディネートしやすく、何よりもスコッチグレインレザーよりも若い牛革が使用されているため、表面の染料が薄く、履き込むにつれ色の深みと光沢が増してくることも特徴です。傷や汚れ、雨に強いというグレインレザーの長所を活かしつつ、品があってスーツの足元にも馴染むペブルグレインレザーに変更は成功だと思います。
別注ですとソールは「ダイナイトソール」に変更されてると思う方も多いでしょうが、ソールは従来の「RIDGEWAY SOLE(リッジウェイソール)」1930年代に開発されたリッジウェイソールは、リッジウェイ(=あぜ道)の名のとおり、あぜ道状の凸凹を細かく配することでグリップ力を向上させ、悪路への対応力が高められていることが特徴です。ダイナイトソールよりもさらに耐久が高く、屈曲性にも優れてます。そして実用性、コスト面(ソールの張り替え頻度)、いずれもレザーソールよりも秀でています。
『MORETON(モールトン)』を履いてみると、ジャストフィットサイズでしたが、シューツリーを入れて暫く置いてから、履いてみるとまさかの「かかとが浮く」現象が発生!!シューツリーを入れて革が伸びたのかもしれません。『MORETON(モールトン)』には、BARROSのために開発された木型「292」(ジョン・ロブの木型番号2998)が採用されています。日本人の足型にフィットした木型として有名でしたが。拙僧には合わないのかと思って底敷きを買う始末でした。その後色々と検証した結果、「かかとが浮く」現象の原因は靴紐がゆるすぎたのが原因でした。ちゃんと履かないといけないですね(涙)
とまれ、色々と脱線をしましたが、『MORETON(モールトン)』が欲しかった最大の理由は、カジュアルはもちろんスーツやジャケパンにもばっちり合うスマートな佇まいの靴として、色も黒で使い回しが良くオンオフ問わず大活躍して飽きが来ないデザインの名靴。さらには、悪天候をものともしないリッジウェイソールなので、雨の日でも安心して履ける靴としても重宝します。まさに世界中の人々が『MORETON(モールトン)』を愛する理由、名品と讃えられる原動力なのでしょう。