奇跡の巡り合わせ!カルーゾ『ダブルジャケット』

インポート,ジャケット

ふと気づくと小さな奇跡が世界に溢れてる。
車に目を向けると「777」のスリーナンバーに心が弾む!!その隣を走る車のナンバーが「8888」なら奇跡が来たと思わず叫びたくなる気持ちに溢れる。人間という生き物はこの世界を変えることが出来る唯一の存在だが、それでもこんな偶然が重なると奇跡に思い、良いことが訪れる前兆と思う。頭は打って可笑しくなってませんよ(笑)
今回は何気ない日常から巡り巡って出会ったのは、カルーゾのジャケットでした!!

改めて、カルーゾ(Caruso)とは!!

ナポリでテーラーを営んでいたラファエロ・カルーゾが、1958年にイタリア大手アパレル企業MA.CO(マコ)社の自社ブランドとして、パルマに新たに工房を開いたのが「カルーゾ」のはじまり。

パルマと言えば、チーズとハムで有名なグルメ街ですが、一昔前は、テーラーの街でした。

パルマのテーラーの特徴は、依頼通りの忠実な仕立て。

ナポリやミラノのような「○○風」というクセがなく、依頼されたままの型紙を引くことから、イタリア国内外の様々なショップやメーカーから既製服の生産を依頼されて、実績を積んでいきました。

2009年、エレガントなライフスタイルを追求する趣味人であり、<ブリオーニ>を世界的なメゾンに成長させた実績を持つウンベルト・アンジェローニ氏がCEOに就任し、老舗ブランドのリニューアルを果たしました。

伝統的な手仕事のよさと、最新鋭の設備による合理性との融合に勤め、その独自の立体裁断システム、またラインに見合ったハンドメイドのフォローを加え、絶妙な生産効率を生み出しています。世界の錚々たるブランドのOEMの依頼が多く、噂によると、有名なところではLVMHグループ、ルイ・ヴィトン、イヴ・サンローラン、ポール・スチュアート、ラルフ・ローレン・パープルなど、著名なラグジュアリーブランドなどはカルーゾ製のものが多いです。

生地でもロロピアーナ、ゼニアといった優良生地の供給指示ファクトリーでもあります。ちなみに、セレクトショップで有名なシップスがMA.CO社とコラボ商品として販売してる独自ブランド「Valditaro ヴァルディターロ」はカルーゾのラインで作られてるとの事。

そして、デザイナーのマルコ・ジョルナ氏の登場によって大きく飛躍します!!

マルコ・ジョルナ氏は、韓国のサムスン社のテキスタイル部門にいたという経歴を持ち、ファッション業界では名の通った人物です。著名な生地ブランドからのヘッドハンティングを蹴ってまで、カルーゾに来たと言われており、卓越した技術と深い知識が、カルーゾを支え、変革をもたらしました。

カルーゾは、近年ブームであるイタリアクラシックの枠にとらわれないで、より魅力的な提案を行い、世界中のファッショニスタから改めて注目されているブランドなのです。

新たなファブリック・『TRIO』

マルコ・ジョルナ氏がもたらした変革の一つに、ファブリック(生地・布)の品質向上でしょう!!

カルーゾは使用する生地は定評でしたが、近年カルーゾの生地といえば、ロロ・ピアーナと共同で開発した「GOBIGOLD」(ゴビーゴールド)は、ゴビ砂漠をイメージしたキャメル100%のエクスクルーシブ生地は、セレクトしたマルコ・ジョルナ氏の影響が大と、容易に考えられます。

今回紹介する「TRIO」(トリオ)はモヘヤやシルク、ウールを使用して開発された三者混「TRIO」はエレガントなスーツやジャケットを作る上で必要不可欠な生地です。

夏場に重宝されるモヘアは、シワの防止と光沢を出しますが、純粋なままだと剛性の構造があり、滑らかな反面不快に感じることがあります。

そのため、トリオはモヘア35%とシルク15%の比率でそれぞれの特徴を引き出した生地をまず生成し、その後スーパー100Sウールの糸を50%絡めて、欠点を補っています。

それにより、春・夏のスーツを生産するためのしなやかで光沢感があり、軽さと柔らかさを備えた最良の生地を作り出すことに成功しました。

カルーゾのダブルジャケットの着心地

話は戻ります!!ネットで色々と検索をしてたら、ネット広告に思わず目が行き、その広告主はユナイテッド・アローズのセール広告だったのです。表示されてたジャケットが気になって詳しく見たいと思ってクリックしたら、そのジャケットは『カルーゾ』と分かり大興奮!!思わず、発狂しました!「奇跡が舞い降りた!!」(笑)

実は「カルーゾ」の代理店が、ユナイテッド・・アローズに変更されたらしいです。トゥモローランドにてユナイテッドアローズさんが代理店となってからは初となるSU MISURA ス ミズーラが開催されたり、BEAMSではコートを中心に販売したりとセレクトショップでも展開をしてます。カルーゾ(Caruso)は2018SSより伊勢丹では取扱が行わず、謝恩会やセールで多分在庫が有る限りで売り尽くす模様です。

今回ネットで発見したカルーゾはダブルジャケット。
ダブルジャケットは日本人にはバブルの象徴として、若者には敬遠されがちで数年前にBOGLIOLI(ボリオリ)の販売員の方も押してたのですが、売れないですと話すほど日本人はダブルが嫌いなのでしょうか?

昨今のアメカジスタイルブームでブレザーが流行の兆しが有ります。何せ今年はブルックスブラザーズとBEAMSがジョイントで販売するほど、ブレザーは熱いです。特に個人的にはダブルブレザーには熱い視線を向けるほど熱い。これは購入に検討するでしょう!!

ネットであれこれ考えても始まりませんので、ネットで在庫の有るユナイテッド・アローズの店舗に出向き、カルーゾのダブルジャケットを見させて貰いましたが、胴回りを詰めることせずに、着心地はサイコー!

シンプルかつクラシカルなデザインが特徴的なカルーゾは、仕立ての良さと生地の品質は折り紙付きです。ユナイテッドアローズで発見したダブルジャケットは、上記で紹介した「TRIO」をふんだんに使用し、醸し出す重厚で上品な佇まいで、見てると思わず、「おー!!」と歓喜!!

ただ、腰ポケットがパッチポケットの仕上げ。探し求めてたダブルジャケットはフラップポケット。フラップポケットならドレス寄りですが、パッチポケットはカジュアル向けなので、いつも探す時には腰ポケットは重要なファクターでしたが、大好きなカルーゾなので妥協しました(笑)
フロントのボタン配置は、Y字の配置で今流行に仕上げてます。袖のボタンは本切羽の並びでお願いました。

ちょっと残念なのが2点だけ、、、

まず1点目は、胸ポケットに長財布が入らなかったこと。
ダブルジャケットのボタン配置で影響で左胸ポケットは長財布が入らず、右胸ポケットのみです。そもそもカルーゾのシングルジャケットでは両胸ポケットに長財布が入るので便利でしたが、ダブルジャケットではこの結果は残念です。

2点目は、背縫い線のステッチがちょっと粗い点!
セール品で、色々と試着されてるせいか、縫い目が少しほつれてる所が有りました。背中の縫い目が粗いステッチに感じました。この辺は気にするか、気にしないかのレベルだと思います。

諦めてたカルーゾに、出会えたのは奇跡でした!
色んなブランドのダブルジャケットを購入するのを検討してましたが、まさかカルーゾのジャケットとは自分でも驚きとともに、やはりめぐり合わせが大事だようなってしみじみと感じました。セール品のファイナル時期もあり、定価の半値という衝撃プライス!!
ユナイテッド・アローズの店員さんには良くしてもらって、カルーゾのハンガーをプレゼントして頂きラッキーでした!!
今年に行われる秋のファッション大市で掘り出し物を探せればと、「カルーゾ」に出会えるのを密かに期待してるのです。