憧れて三年越し夢叶う!鉄板焼き『神楽坂 中むら』

新宿区,神楽坂,食べ歩き

今年一番の寒気が訪れて、まさに東京は雪化粧!!
ココまで降るとは想定外でしたが、ロシアの大寒波の原因となった低気圧が日本にやって来たのだから、これぐらいの積雪で済んだのは、逆に言えば運が良かったのかもしれないです。

憧れて三年越し夢叶う!
鉄板焼き『神楽坂 中むら』

東西線「神楽坂」駅で下車し、薄く暗く染まった神楽坂の空を見上げて、雨が降らないかと心配しながら、街の明かりがチラホラと灯りだした早稲田通りを、神楽坂上へと目指しながらテクテクと歩き始めると、赤城神社辺りから横路地の飲食店が人の往来で賑わいだして輝き出す。
好奇心から面白い飲食店は無いかとちらっと寄り道を繰り返しながら、善国寺から見番横丁へと足を踏み入れてると目的地の『神楽坂 中むら』に辿り着きました。

帆立貝の茶碗蒸し 

寒鰤の鉄板焼き

黒ムツの鉄板焼

『神楽坂 中むら』は、シェフ中村さんは23年間帝国ホテル「嘉門」「レ セゾン」で腕を磨いて、2011年9月に独立を果たしてオープンさせて御店です。今では、神楽坂では人気の鉄板焼きで、シェフ中村さんの人柄も有り、現在では予約が取りづらい隠れ家的な御店になりました。

12月下旬のある日の事。今度の休みに何処に出かけようかと話してた所、「以前話してくれた鉄板焼きに行きたい」と、ツレの申し出に1月上旬午後2時位に電話をしたら、その日はテーブル席なら予約を受けられるとの返事を頂きました。流石、人気店!!カウンター席は既に予約で一杯だったみたいです。

『神楽坂 中むら』には、3年前に元カノと一度行こうとした事が有ったのです。色々と話してたのですが、つまらないことがきっかけでお互いの関係は脆くも崩れて、別れることになったのですが、三年越しで訪れると月日が経つのは早く、色々な出来事も忘れ行く感情に浸ります。

野鴨の鉄板焼き

季節の焼き野菜と特製ソース

ハイボール

入店してから暫くすると、シェフ中村さんからのご挨拶を受けて、ツレと二人で興奮状態です。落ち着きを取り戻すために、ビールを頂きながらメニューを通すのですが、、、

(つд⊂)ゴシゴシ

(つд⊂)ゴシゴシ(つд⊂)ゴシゴシ

一人3万に迫る御値段に、、、
ビックリ( ゚д゚)ハッ!

コース料理で9000円(2019年現在13000円に値上げ)にプラスお肉のチョイスで値段が変わるみたいです。なので、メニューに書かれてる値段はコース料金込みの設定です。
この日の神戸牛は、川岸牧場産の牝牛で婦人部で優良賞を頂いたお肉です!!ちなみに、最優秀賞になるともっと値段が高くなるみたいです。川岸牧場はお肉の世界では有名みたいで、一流店でよく使われるお肉です。御値段が張るのは当然でしょう。

ココは清水の舞台から飛び降りる覚悟で、サーロイン100gとシャトーブリアン80gをお願いしました。先程も述べましたが、コース料理なので、お肉の量は80gくらいで十分だと思います。お肉を食べる前にお魚やら鴨やら野菜と食べるので、お肉に辿り着く頃にはお腹は7部目程度になってます。(ツレはお肉の前にはお腹が張ってたみたいです。)それなので、無理にお肉の量は増やさずに、種類を変えてオーダーするとシェアが出来て良いかもしれないです。
飲み物もワインを頼まずに、ビールとハイボールを一杯ずつ頂きましたが、飲み物はそれぐらいで済むと思います。

神戸牛のサーロインとシャトーブリアン

仔牛登記、血統書、優秀賞証明書

お肉の戸籍や証明書を見せてくれるので、ある意味良い演出だと思います。
お父さん、お母さんの名前から祖母祖父まで名前が連なっており、競馬の血統証よりも興味深く、女性受けはしそうです。実際に出されたお肉の皿をツレに持たせて、「肉食系女子」として写メすれば、良い思い出になったかもと後悔をしましたが、そんなツレは終始ご機嫌で、「こんな良い御店に連れてきてくれて、有難う!!」を連発状態!!お肉を見ても興奮状態です。女性は美味しい食事を堪能してると元気になりますね(笑)。

さてと、シェフ中村さんと川岸牧場のお肉を堪能する時間がやって来ました。正直な話、サーロインとシャトーブリアンの違いが分からないくらい口の中で柔らかく蕩けるお肉に驚愕でした!!交互に食してると、スジの硬さを感じる時に、サーロインとシャトーブリアンの違いで柔らかみが違うことしか感じられなかったです。
やはり、お肉博士には程遠いと、ツレと二人で納得しながら楽しんで頂きました。

とびこともずくの酢の物

神戸牛の時雨煮と新鮮野菜サラダ

中むら特製 つけタレ

メインデッシュの登場

シャトーブリアン(左)サーロイン(右)

鉄板焼きと言えば、「見て楽しみ・薫りで楽しみ・食して楽しみ」のコンセプトで、メインのお肉や魚介類を魅せて焼くスタイルですが、『神楽坂 中むら』はそれまで鉄板焼きの概念を変える一皿一皿に様々なコンセプトを持って、時には割烹料理、はたまたフレンチと出される一品毎に目を惹かれ、次に出される料理に心踊ります。まさに和から洋へと幅広いジャンルでお客様を喜ばせるのですが、それもメインに食べるお肉へのエチュードに過ぎません。

とまれ、鉄板で調理をしながら一品ごとに仕上げて行くのですが、口に通せば食材に拘ってるのに、直ぐに気付きます。魚の生臭さが出ないように調理してるのだと分かりますし、出し汁も下拵えをしっかり行ってるので、鉄板で調理されたお魚に合わしても出されても遜色なく味わい深く頂くことが出来ました。それと同時に使われてる食材1点1点と厳選して選ばれてるのに驚きです。散弾銃を使わずに網で捕獲した鴨を選んだり、野菜焼きに使うキノコ等の選別、それに仕様された特製ソースで盛り付けされたお皿は、『フランス料理かよ!』と叫びたくなる逸品です(実際には、叫びましたがw)。

シェフ中村さんも、手が空けば1卓毎に感想を聞いたり、挨拶に回りながらお客様との程よい距離を保つのが、人気の秘密かもしれないです。
『神楽坂 中むら』を後にする時も、別れの挨拶を頂いて御店を出るのですが、その後はバーに向かって一杯くつろぎながら飲み明かすのでした。

ガーリックライス、お味噌汁(なめこ)、香の物

ガーリックライス

中むら特製 アイスクリーム

こうして今宵も神楽坂の街を堪能して、ぶらぶらと夜道を歩くのですが、帰り道の中で想うのは、想像を絶する期待以上の鉄板焼き『神楽坂 中むら』の料理に、驚きと居心地の良さにまた訪れたくなるのですが、それと同時に隣に居るのが、元カノでなくツレなのに月日の早さを感じて、1人哀愁に慕ってるのでした。

憧れて三年越し夢叶う!
神楽坂 中むら』は名店でした!!