非常事態宣言が出された日本において、街中は閑散で人もまばらである。ニュースを見れば、給付金特集を組む番組が多く日本全体の世帯数2割未満しか給付を受ける事が出来ず、しかも給付の時期が6〜7月になるらしい。アメリカでは今月中に給付が終わり、しかも85%も給付を受け取る事ができるこの違いって何だろうと思う。簡単に言えば、非常事態宣言と発信しながら、災害と考えずに経済対策と捉えない日本政府の政策がこの差を産んでると思います。
久しぶりにランチに訪れたら、女性が集う美しいレストラン。日本橋三越前『ラ・ボンヌ・ターブル』
昨今のコロナウィルスの影響下で都知事が自粛モードを叫ぶ中、久しぶりの休日を満喫しようと街に繰り出すのですが、飲食業界も大打撃を被り土日は休業へと追い込まれる飲食店が多く存在してます。これでは食べ歩きの好きな拙僧には楽しみを奪われて生きた心地がしません。そんなコロナ騒ぎが起こる3月初旬に久しぶりに訪れた『ラ・ボンヌ・ターブル』は、コロナ騒ぎの影響が出始めた中でも満席で、しかも周りを見渡すとほとんどのテーブルは女子会で華が咲き誇ってました。
次世代のフレンチの旗手として注目を浴びる「レフェルヴェソンス」が客層を広げようと試みて、2014年コレド室町に誕生させたカジュアルライン『ラ・ボンヌ・ターブル』。食材へのこだわりなどは継承しつつも、料理はより気軽にプリフィクスコースで提供。料理人がテーブルまで料理を運び解説してくれるのも好評で、しかもコスパが良い。
拙僧が『ラ・ボンヌ・ターブル』の初めての出会いは、日本橋コレド室町がオープンした初日でした。日本橋コレド室町がどんな商業施設なのかと興味本位で訪れて、夕食でも食べて帰ろうかと思ったのですが、どの飲食店も満席で入れず。たまたまオシャレな感じのお店を見つけて、無理を承知で扉を開けた店が『ラ・ボンヌ・ターブル』です。この時頂いた料理の一品一品がとても美味しく、感動に酔いしれた夜が今でも思い出されます。それから何回『ラ・ボンヌ・ターブル』に通ったでしょうか!!
畑のサラダ
ル・シュクレクールのパン
久しぶりに訪れた『ラ・ボンヌ・ターブル』は料理構成は同じで、まず初めに「畑のサラダ」がテーブルを色彩豊かに彩り、視覚を楽しませます。その後かの有名なル・シュクレクールのパン。腹が膨れますが、おかわりもできるのです(笑)。とても美味しく頂きました。
前菜で選んだのが、「新玉ねぎのスープ」「赤パプリカとボタンエビのルーロー」。
同伴者が生物NGの為、拙僧が「赤パプリカとボタンエビのルーロー(巻く)」を頂いたのですが、程よい食感とゼラチンの味わいが良く、主役のパプリカの甘さとボタン海老の甘さの異なるコラボレーションが際立つ前菜です。同伴者の「新玉ねぎのスープ」も少し頂き、具材のニョッキは程よい大きさともっちり食感で、玉ねぎの甘さとベーコンの風味が効いた優しいスープです。
メインでは肉料理を選び「豚の稲藁焼き」「仔牛とフォアグラのパイ包み」
口コミを見てると、『ラ・ボンヌ・ターブル(LA BONNE TABLE)』の蝦夷鹿・子羊と続く稲藁焼きシリーズが有り、今回は豚の稲藁焼きは口に含んだ時に脂身の甘さに素材の豚が良く活かされた絶品でした。「仔牛とフォアグラのパイ包み」は安定した味わいですが、映えを求めるならばインパクトが若干欠けます。
新玉ねぎのスープ、ベーコン、縮みほうれん草、ビーツ、焼きニョッキ
NOTO高農園 赤パプリカとボタンエビのルーロー
トマト、アボガド、胡瓜、柚子
豚の稲藁焼き、バジルとトマトのジュ、アンディーブ、シトロンコンフィ
仔牛とフォアグラのパイ包み、マンデラソース
毎度訪れても、圧巻の一言!! 進化が止まらない美しいレストラン!!
フォトジェニックを満たす食後のデザートは2種類、「柑橘と空豆とチーズケーキ」「苺と綿あめ」。
「柑橘と空豆とチーズケーキ」は、しっとりしたチーズケーキの絨毯の上を柑橘や空豆が散りばめられて、食べる時の空豆や柑橘によってチーズケーキとのコラボが違う風味になり、飽きが来ない味わいになります。
「苺と綿あめ」は「まさに今作ってきたんですけど、、、」というプレゼンテーションの可愛い盛付けが特徴的で、コンデンスミルクとも綿あめの下に隠れている苺が酸味を控えた甘い口当たりが独特の風味です。
『ラ・ボンヌ・ターブル(LA BONNE TABLE)』。直訳は『美しい食卓』。フランスでは『美味しいレストラン』と言う意味で、ワイングラスを片手に談笑しながら、口に運ぶ貴婦人が各テーブルに華を咲かせ、テーブルを彩る一品一品が映えて、口に頬張ると心をワクワクさせる。まさに『美味しいレストラン』です。
久しぶりに訪れたら、ランチ代が上がってるのがショックでしたが、代わりにペアリング込みのプライスも始めて、女子会の集いの場に拍車をかけたように思えます。リーズナブルなコース料理と味のレベルの高さが、このコロナウィルス騒ぎでも多くの女性が『美味しいレストラン』に足を向けるのです。まさに恐るべし『ラ・ボンヌ・ターブル(LA BONNE TABLE)』。
ディナーでもデートに使える御店としてお勧めで、最初に訪れた時から現在まで、拙僧と一緒にテーブルを囲んだ方は全員違った顔ぶれだなと思い起こされます。その時に大事な場面で色々とお世話になった『美味しい思い出のレストラン』でも有るのでした。
柑橘と空豆とチーズケーキ
苺と綿あめ