代替わりの度に建立され、五穀豊穣と日本人の幸せを祈る聖地「大嘗宮」

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正月早々クリアランスセールが開催されてるのですが、拙僧は年末で色々と買い物し過ぎて破産状態ですwそれでも欲しい物が有るのですが、ココはファイナルセールまで値下げされるのを待つかと、現物も見てないのに思案する拙僧です(笑)

代替わりの度に建立され、五穀豊穣と日本人の幸せを祈る聖地「大嘗宮」

「乾通りの紅葉散策」から「大嘗宮」参観へと向かうのですが、西桔橋を渡り石垣の松の木々を眺めながら急勾配の坂を登っていくと、辿り着いたのがまさかの天守閣の裏手。天守閣の前に「大嘗宮」が広がり、思わず『大嘗宮の建立場所って本丸なの!!』と驚きました。1代1回きりの「大嘗宮」なので、やはり日本人として産まれたからには、一度っきりの建物をこの目に焼き付けたいという衝動に駆られて訪れたのですが、「大嘗宮」が何処に建立されてるとかの知識が全く無く訪れてます。それでも今上天皇陛下の即位後、初めて行われる儀式の為に建立された「大嘗宮」は、大嘗祭の儀式が終了後には解体されます。しかし、今回は期間限定で「大嘗宮」が一般公開される運びになったので、解体される前に是非とも見たいという衝動に駆られた次第です。
そんな気持ちで本丸に到着した時には、平日の午前中にも関わらず、本丸には同じような気持ちを抱いた人々で、「大嘗宮」への列を連ねてました。しかも、1時間ほどの待ちです!!

西桔橋

上は乾濠・下は蓮池濠

平日なのに、大混雑!!

代替わりの「大嘗祭」とは?!

大嘗祭は、毎年11月にある五穀豊穣や国家安寧を祈る「新嘗祭(にいなめさい)」の中でも、即位後初めて行う儀式をいう。皇位継承に伴い一代に一度だけあり、重要な儀式であります。

大嘗祭は、そもそも稲作農業を中心とした我が国の社会に古くから伝承されてきた収穫儀礼に根ざしたものであり,天皇が即位の後,初めて大嘗宮において,新穀を皇祖及び 天神地祇にお供えになって,みずからもお召し上がりになり,皇祖及び天神地祇に対し, 安寧と五穀豊穣などを感謝されるとともに,国家・国民のために安寧と五穀豊穣などを 祈念される儀式です。
宮中儀式として皇位の継承があったときは,必ず挙行すべきものとされ,皇室の長い伝統を受け継いだ 皇位継承に伴う一世に一度の重要な儀式です。大嘗祭の中心的儀式である「大嘗宮の儀」は,「悠紀殿供饌の儀(ゆきでんきょうせんのぎ)」と「主基殿供饌の儀(すきでんきょうせんのぎ)」から成ります。今回,悠紀殿供饌の儀は令和元年11月14日の夕方から夜に かけて行われ,主基殿供饌の儀はその翌日の11月15日の暁前に行われます。

「大嘗宮」を見学する人混みの熱気と冬らしからね暑さで気分が悪くなり、休憩所兼売店が目に入ったので、すぐさまエスケープ!!自動販売機の飲み物は既に赤ランプで埋め尽くされていましたが、幸い缶コーヒー(ホット)でひと休み。店内には皇族関係のグッズを販売してますが、その奥に模型が設置されてるのに気づき、何だろうと奥へ行くと「大嘗宮」の模型です。その向かいには「雅楽」の模型も設置されてました。精巧に出てており、年配の男性がカメラを片手に熱心にシャッターを切ってました。欄間に目を向けると、「大嘗宮」の建築進行状況の写真が飾られてます。行列に並ぶことに夢中になって、こんな隠し玉が隠されてるとは知りませんでした。真面目に並ぶだけでなく、たまには息抜きも必要と教えられた瞬間でした!!

殿外小忌幄舎・南神門小忌幄舎

大勢の人混みに揉まれながら1時間ほどして、やっとのこと「大嘗宮」に到着。凄い人混みと警備員の数の多さに上手く撮影が出来ませんでしたが、それでも何枚か撮影出来たのが有ったので、アップしときます。大嘗祭の儀式が行われるために、建立された「大嘗宮」は終了後には解体されるのはもったいないと思えるほどの神秘的な建物で、建物の屋根に目を向けると、千木と鰹木が丸太で作られており、古代から続く神秘的な雰囲気を醸し出してます。

個人的に気になったのは、主基殿は男千木(外そぎ)、悠紀殿は女千木(内そぎ)で有ること。萬(よろず)の神々を信じる神道に置いては、男女の神は分けて祀ることが注目に値します。そして、女神から男神へと祭祀が執り行なわれ、立派な丸太の千木を眺めると、大嘗祭では天照大御神が舞い降りるための神々しいパワーが使われたのでしょうね。こんなに素晴らしい建物が解体されるのは、本当にもったいなく再利用できないかと思うセコい拙僧が居ますが、皇位継承に伴い一代に一度限りの大嘗祭だからこその「大嘗宮」。逆に言えば、それだけ有り難い神殿でもある「大嘗宮」を、目に焼き付けることが出来て、まさに日本人に産まれて良かったと思います。次に「大嘗宮」を見ることが出来るか分かりませんが、一生の思い出になりました!!

膳屋

廻立殿